大分移住手帖

USATVで発信し、新しく作る場を通して伝えたい生き生きとした暮らし

Tomomi Imai

取材者情報

お名前
ヒロさん
出身地・前住所
出身地:宇佐市
前住所:大阪府
現住所
宇佐市
年齢
30歳
家族構成
これから2人
職業
整体師・YouTuber
Webサイト
https://youtube.com/channel/UC5eGOgjHQaJimCIoSCYuvIg
Instagram
https://www.instagram.com/usatvchannel/

宇佐市出身のヒロさん。整体師一家に育ち、柔道整復師の免許を取るため、大阪府の専門学校へ進学。卒業後大阪府で独立しましたが、その後宇佐市へUターンしました。整体の他に、youtube番組「USATVで宇佐の魅力を発信するなど様々な活動をしているヒロさんのUターンの経緯と宇佐市で活動する意義などをお聞きしてきました。

両親の手伝いのため、大阪府と宇佐市を行き来する

ヒロさんは、大阪府の専門学校卒業後、7年ほど大阪で整体サロンを経営していたそうです。両親も整体師だというヒロさん。大阪府で仕事をしながらも、毎月1週間だけ両親の仕事の手伝いをしに宇佐市に帰ってきていたのだとか。その行き来の中で、宇佐市にもお客様が増えていったと言います。

ヒロ:大阪でサロンを経営していましたが、大阪と宇佐市を行き来する中で、自然環境に恵まれている宇佐市に戻りたいという気持ちが強くなっていました

農泊もできる治療院「KINAIE」を立ち上げている真っ最中

現在改修している元祖母の家を活用した「KINAIE」

大阪府にいた時から、宇佐市に戻ったら美味しい食事や自然体験、施術をあわせて提供する農泊「KINAIE」を行いたいと思っていたヒロさん。「きないえ」は宇佐市の言葉で「おいで」という意味なのだとか。

2020年6月にUターンを決め、大阪府のサロンも閉じて宇佐市に戻ってきたヒロさん。場所の準備を整えたら、栄養士の婚約者と来年以降この農泊を一緒にやりながら暮らしていくそうです。

ヒロ:サロンの経営はビジネス的なことを考えたら大阪府の方が良かったかもしれませんが、自然環境が豊かな宇佐市で農泊をしたいという思いがあったので宇佐に戻りました。自然環境もそうですが、祖母が1人では暮らせなくなってきたので、隣にある両親の家へ引っ越すことになり、祖母の家を借りられることになったのも理由の1つでした。ここを使えば自然環境を活かした治療院がしやすいなと。

おばあちゃんと愛犬ノアもお出迎えしてくれて癒される。

ヒロ:ここでは、祖母の存在も大事で、都会から田舎に来る方にとって、田舎のおばあちゃんと会話することは癒しになるし、祖母にとっても若い人が来ると元気をもらえるので、お互いにとって良い効果があるなと思ったんです。お客さんには、祖母をはじめ、地域の人と触れ合ってもらったり、おいしい食事を食べてもらったり、施術を体験してもらったりする中で、「KINAIE」での農泊を「生き方を見つめ直す」きっかけにしてほしいと思っています。

改修はいろいろな方々が手伝ってくれたそう。

古民家を改修して農泊や施術を行えるようにしたのでそれなりに費用がかかったというヒロさん。都会で自営をしていた経験を活かして現在改修が進んでおり、2022年4月にはオープン予定とのこと。

帰って来たことが、生き生きと暮らすきっかけになった

地域で開催されたイベントの様子

「KINAIE」が今後オープンする宇佐市麻生という地域は、いわゆる「田舎」と呼ばれる地域ではありますが、ヒロさんは宇佐市に帰ってきてからの方が活動の幅が広がったのだとか。

ヒロ:人脈も可能性も宇佐市に帰って来てからの方が広がりましたね。農泊用の古民家も改修が始まったりと、やりたかったことが具体的にどんどん進んでいます。

帰って来て自分が都会暮らしで疲れていたことに気づいたというヒロさん。まずは、食生活が変わったそうです。大阪にいた頃は、すぐ近くにコンビニやスーパーがあったため、お弁当などを買っていて料理はあまりしていなかったのだとか。今では最寄りのコンビニに行くのに車で15分かかるので、行くこともなくなったそうです。お米は家族で作っているし、水もきれいなので現在はほぼ自炊をしているのだとか。以前は健康に気を使いウォーキングなどをしていましたが、今の暮らしでは草刈りや田んぼ作業など田舎作業の中にいろいろな作業があるため、自然と運動する習慣が身に付いたそうです。さらに姿勢も良くなったとか。田舎の日常には、意識しなくても健康になれる要素がたくさんあることに気づいたとのこと。

ヒロ:実際に田舎暮らしをして、田舎の人が元気な理由がわかりましたね。大阪での暮らしも楽しかったですが、宇佐市に帰って来てからは“生きている”実感がより強くなって、自分が変わるきっかけになりました。自ずと体にも良い影響があったのだと思います。この経験をこれから始める農泊を利用してくれる方々へも丁寧に伝えていきたいです。

宇佐市を盛り上げるためにUSATVを立ち上げる

そんなヒロさんは、大阪府と行き来している間に、宇佐市を盛り上げるために2018年にyoutubeにてUSATV(ユーエスエーティービー)を立ち上げました。整体師であるヒロさんがなぜこの活動を始めたかというと、宇佐市にはたくさんの魅力があるのに、それをうまく発信できていないことが気になっていたからなのだそうです。

ヒロ:宇佐市は、近くの中津市や豊後高田市に比べて、観光資源があまりないと思っていました。 だから、自分が生まれ育った場所をもう少し盛り上げたいなと、帰る度に思っていました。 小さなことでも何か活動をすることで、宇佐市の魅力が伝わったり、来る人が増えたらいいなと思い、趣味で映像編集を行っていたことから、youtubeを使って魅力発信を始めることにしました。

USATVの活動を始めたことで、宇佐市を盛り上げようとする様々な活動をされている方がたくさんおられたことを知りました。しかし、どの活動も情報発信がそこまでされておらず、知名度が低いことに気がつきました。

ヒロ:そこで、USATVで昔から宇佐を盛り上げようと頑張っている方々を撮影させてもらうことにしました。この活動を通じて、宇佐市へ移住してきた方々と会う機会も増えました。

▼USATV

移住の難しさは「地域のやり方を知っていくこと」

手刈りで行った稲刈りの跡

田舎には独自の行事や習慣などがあると耳にします。ヒロさんが今住んでいる地域にもあるそうで、できる限り両親からアドバイスをもらいながら、地域のやり方を知っていったのだとか。移住の難しさはこの「地域独自の習慣・風習を知る」ということにあるだろうと言います。

ヒロ:都心部のように歩いて買い物に行けず、車を使わないといけない部分は確かに不便に思うかもしれませんが、ネット環境も整ってきたし、宅急便も問題なく届くのでそういった苦労はありません。ただ、地域には独自の習慣・風習がどうしてもあると思います。それらを知っていく上でも、地域の人と積極的に交流したり、聞いていくことが大切だと思います。例えば、農薬について使う地域やあまり使わない地域、少し使う地域など様々です。それは、地域のそれまでの環境条件などによって決まってきたこともあります。それを移住してきた方が「農薬は使わないで」と主張しすぎるのも難しい部分ではあります。その方法を当たり前にやってきた地域の人と新しく地域に来た人で、話が合わないということもあるようです。

人が集まる企画をやっていきたい

縁日をした様子

「KINAIE」を活用して今後は色々なイベントをしていきたいと語るヒロさん。例えば農業イベントや料理教室、東京都の古着クリエイターと一緒に古着販売を行うなど、地元の高校生を絡めてイベントをやっていく予定だとか。

ヒロ:大阪府にいた頃は「やってみたい」だったことが、宇佐市に帰ってきて「やれる」ことにどんどん変わっていっているのが楽しいですね。

最後に

田舎に移住するとやることが制限されるのでは?と思っている方も少なくないかもしれませんが、都会にはない自然環境や大きな空き家など、田舎だからこそある資源もあります。ヒロさんのように空き家を活用して、農泊と整体を組み合わせたり、YouTubeで宇佐の魅力を発信したりと、工夫次第で自分のやりたいことを実現していっている方もいます。都会暮らしで培った自分らしさをより生かすための田舎移住の良さを教えてもらいました。ぜひヒロさんや仲間の今の暮らしをUSATVを通して感じてみてください。

お兄さんの前撮り写真を自分たちで育てている田んぼを使って遊び心満載に撮影したことも。

WRITER 記事を書いた人

Tomomi Imai

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25歳でフリーランスとして独立し、多様な分野にてプロデュースやディレクター業を経験。モノコトヒトをつなぐひと。多様な伴走を得意とする。絶賛子育て中。ヨガ・サーフィン・音楽・映画・コーヒー・日曜大工が趣味。

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