大分県大分市にあるOITA CREAIVE ACADEMY（以下OCA）は大分県のIT産業発展のためにプロフェッショナルな人材を育成し、地域に輩出していくことを目的とした「私塾」です。

生徒一人ひとりに大分市のITの現場で活躍するプロが担当講師として就き、マンツーマンで最新の技術やトレンドのソフトウェアをレクチャーするなど、より実践にそった指導を行っています。

OCAの校長であり、かつWEBサイトやアプリを製作するLAUNCH CRAFTの代表でもある勝河祥さんに今大分県で注目のOCAの魅力についてお聞きしました。

生徒それぞれの目的やレベルに合わせてカリキュラムを作成

OCAは県内IT企業の経営者の方々が共同で2017年9月に立ち上げ、その後勝河さんが校長として引継ぎ、現在も運営されています。

勝河：OCA立ち上げの時、私は参加していませんでしたが後に‘‘校長に就いてくれ‘‘との依頼を頂き、IT業界の先輩方が下の世代を育ててくれたように、次は私の番という使命感があり、二つ返事で引き受けました。IT・クリエイティブ業界の次の世代を育て、この業界に就きたい方を助けるのが私の使命だと思っています。

受講風景（現在は主にオンラインとなります）

OCAに入学するとまず最初に行われるのが校長である勝河さんとの個人面談です。そこで聞き取りした個々の希望や目的に合わせた講師を選定後、生徒と講師と勝河さんと三者面談を行い、ゴール設定やカリキュラムを組むそうです。

勝河：OCAは生徒1人ひとりに担当の講師が就く伴走型の私塾です。受講される生徒によってレベルや目的が異なるため、決まったカリキュラムは敢えて作らずに、入学後に生徒に合わせてカリキュラムを組むことを大切にしています。他のスクールでは決められたカリキュラムに沿って、準備されたドキュメント通りに作成していくことが多いと思いますが、ＯＣＡでは実際にアプリを作ってもらい、分からないことがあればその都度質問するというような形の指導を行っています。

ＯＣＡ校内、兼コワーキングスペース

令和3年現在募集しているのは以下の3コースです。

・Engineer　エンジニア

・Designer 　デザイナー

・Camera　　カメラ

生徒は主に一般企業からIT業界へ転職希望の20～30代の方が多く、エンジニアコースが一番人気であり、デザイナーコースでは女性の生徒さんが多いそうです。

講師陣は総勢17名の就業中もしくはフリーランスの現役でプロのクリエイターの方々が直接教えてくれます。指導は週１回1時間の面談（主にオンライン）と、チャットツールにて24時間いつでも担当講師に質問ができ、面談の時間帯も講師と相談の上決められるため、就労しながらも受講しやすい環境です。

その他にも気になる費用面のことをお聞きしました。

勝河：費用は週1時間の面談といつでも質問ができるチャットワーク、あと無料で利用できるコワーキングスペースなどの費用全て含めて月額３万円（税別）です。その他にPCがない方は月11,000円にてPC貸し出しもできますし、購入される方はMacのPCがあればそれで十分です。その他は、必要に応じて参考書を買っていただくこともあります。

自由に読むことができる参考書の数々

卒業までの期間は、勉強に専念される方は平均3ヵ月、仕事をしながら１日1～2時間勉強される方は平均1年ほどだそうです。卒業後のビジョンや目的に合わせて受講期間を調整できるので、入校するハードルが下がり挑戦しやすい環境になっています。

卒業後はIT企業への就職をサポート

OCAは、卒業後の県内での就職活動のサポートもしっかり行ってくれます。

勝河：専門学校で行われているような就職サポートを受けることができます。履歴書の添削から面接の練習まで行いますし、卒業後も就職するまでサポートが可能です。

ただし、就職できるかどうかは本人次第です。技術があっても人間性が伴っていなければ、採用にはつながりません。逆に技術がある程度乏しくても人間性がしっかりしていれば、採用後に技術を習得していけると期待されて採用される方もいます。特にIT業界ではマニュアル化できないナレッジワークが多く、個人の采配にゆだねられる部分が多いため、就職の際に人間性は重要視される傾向にあります。

OCA校内、兼コワーキングスペース

就職先として、大分県内の企業への紹介や、希望に応じて県外の就職先の紹介も可能だそうです。元々、県内の複数IT企業が共同で設立した経緯があるからこそ、企業間の繋がりがあり、よりマッチングしやすい就職先の紹介が期待できます。また勝河さんが代表を努めるLAUNCH CRAFTでもこれまで8名の卒業生を雇用しているそうです。

大分県より委託を受け、IT業界に転職希望の移住者支援や無料のセミナー等を開催

OITA IT MIGRATION PROJECT

さらに今なら、大分県の移住者支援プロジェクトとして移住者に対しOCAの受講料を免除、更にスクーリング費用まで負担してくれる支援が受けられるということ。その他にも大分県内在住者が無料で参加することができるNo Codeセミナーなど、大分県から委託を受け様々なIT関連のイベントを催しています。

勝河：現在募集しているOITA IT MIGRATION PROJECTは50名の定員となっていますが、現在面接待ちの方を含めほぼ定員に達している状況です。

主にUターンの方など男女問わず多くの方に応募していただいています。応募資格としては、大分県外在住の方で、移住と定住（ある一定期間の制約あり）するという前提条件が必要です。

これまで同様のプロジェクトを行って多くの卒業生を輩出しており、移住先は大分市内に限らず、由布市などさまざまな場所へ移住されています。

今後、随時情報を更新しますので気になる方はOCAのFacebook等の案内を御覧ください。

単に華やかな世界ではない。自由な働き方ができるからこそ自己管理とリフレッシュを

ＯＣＡの講師の方々

OCAの校長とLAUNCH CRAFTの代表として多忙な日々を送る勝河さんですが、IT業界で働く上で意識しておくべきことや、どのような人が向いているのかお聞きしました。

勝河：新型コロナウイルス感染拡大などの社会情勢もあり、ライフワークに合わせた自由な働き方ができるエンジニアやデザイナーという仕事への転職希望者は増えています。YouTubeでも現役のエンジニアが配信する動画があったりと、より身近な仕事となった印象を受けますが、自由な働き方ができる＝楽というわけではありません。理想とギャップがもちろんあって、向上心や目的意識、そしてどれくらい好きかということが大切だと思います。ＷＥＢデザイナーもある程度経験を積むとセンスが問われますが、基礎の段階ではロジックなので、好きで熱意をもって取り組める人が継続しやすいですね。

エンジニアもデザイナーも一度習得すると手に職が得られるため、同じ業界内では転職しやすいというメリットもあります。これから先IT業界の仕事が枯渇することはほぼないでしょうから、身に付けておいて損はないと思います。

勝河さん

都会と地方では職種や求人数の違いはありますが、ＩＴは‘‘場所にとらわれず‘‘都会と変わらない仕事ができる大きな強みがあります。大分県では勝河さんを始め多くのエンジニアやデザイナー、カメラマンが活躍しています。

また大変な部分は表に見えづらい業種ですが、勝河さん自身、LAUNCH CRAFTを立ち上げた独立当初は昼夜問わず働いて体調を崩すことも少なくなかったとか。時間に縛られず働くことはできるけれど、夜に作業をしていた時は自律神経が乱れ常に不安が付きまとっていたため、今は夜早く寝て早朝に仕事をするというスタイルへとシフトしたそうです。会社員として属している間はある程度会社に守られますが、独立して更に時間に制限がなくなった時に大切なのが自己管理。今はサウナやジムに通ってリフレッシュする時間を大切にしているそうです。自由な反面、転職される方にとっては戸惑うことも多くあるかもしれません。だからこそOCAで講師をしている現役のプロから直接話を聞ける機会は貴重なものです。

最後に

今は住む場所にとらわれず自分でやりたい仕事を選択できる時代になってきました。

ＩＴ関連の仕事に興味があり大分県へ移住を希望する方は、地元で活躍するプロがマンツーマンで指導してくれるＯＣＡで一度お話を聞いてみることをおすすめします。平日は仕事に熱中し、週末は大分県内の海と山の豊かな自然と食事を味わう、そんな生活が実現できるかどうかもあなた次第です。大分県は移住希望者の支援に力を入れているので、様々な支援プロジェクトを利用し、夢を叶える移住への一歩を踏み出してはいかがでしょうか。