大分移住手帖

忙しい都会での生活から、自然と触れ合える大分市へUターン。より良い家族との暮らしを求めた想い。

Kg

取材者情報

お名前
三宮 大輝(さんのみや ともてる)
出身地・前住所
埼玉県八潮市
現住所
大分県大分市
年齢
36歳
家族構成
祖母・父・母・妻・子供
職業
株式会社AMG Solution
Webサイト
https://amg-solution.jp
Facebook
https://www.facebook.com/tomoteru.sannomiya
Twitter
https://twitter.com/AMG_SOL

都会で忙しく働く日々の中で、家族を想い大分市へのUターンを希望した三宮さん。退職を会社へ相談した結果、新たな拠点を大分市に出すことになり、現職のまま移住を実現しました。そんな彼から、Uターンを考えたきっかけや都会と大分市の暮らしの違いをお聞きしたいと思い、株式会社AMG Solution 大分支部を訪ねました。

業務中の三宮さん

Uターンを考えたきっかけ

大分市内の高校を卒業後、神奈川県にある大学へ進学し、そのまま都会で就職した三宮さん。結婚やお子さんの誕生などのライフイベントを経て、Uターンを意識するようになったそうです。

三宮さん : 私自身が長男ということもあり、最終的には実家で暮らしながら地元で仕事をしたいと考えていました。子供が産まれたことにより「子育てをするならたくさんの自然に接することができる地元が良い」と考えたのもきっかけの一つです。

30歳になったくらいから具体的に地元での働き方を想像するようになり、32歳の時に現職でもある株式会社AMG Solutionに相談しました。最初は当然退職する方向になるだろうと考え、大分市内のIT関係の求人を探し始めていました。

株式会社AMG Solutionは現在13期目なのですが、私が2期目から在籍しており、古参のメンバーの一人として人間関係が深かったこともあり、会社が大分市に新たな拠点を設けることになりました。IT業界でリモートワークが徐々に始まっていたタイミングでもありましたが、何より会社の後押しもあって、働き方の選択肢の一つとしてUターンを実現できました。

こうして2019年9月に大分市にUターンした三宮さん。移住を決断してから半年後には実現したそうです。

三宮さん : 大分市に戻る前に、東京で開催されていた大分カイコウというITのイベントに誘っていただき、その場を通じて知り合いの企業様との関係を広げさせていただきました。

会社として新拠点を開設するにあたり、大分県企業立地担当の方々に色々な話をお聞きして、立地表明など行いました。その際に、移住に関する様々なアドバイスもいただきました。

親の面倒をみたいことや、自然が多いところで子育てしたいと考えて、大分市内の実家に住むことに決めました。

会社の仲間と

リモートワークを通じて地域社会に貢献

現在は主に新拠点にて東京のクライアントからいただいた仕事の案件を、大分市のIT企業と一緒に進めているという三宮さん。スタート当初は様々な苦労があったそうです。

三宮さん : 株式会社AMG Solutionの大分支部開設にあたり、私を含めて社員2名で移住したのですが、テナントとしてオフィスを探すのが大変でした。少人数なのであまり広い部屋は必要ないですが、今後の拡張性も考慮しないといけないですし、レイアウトなども検討しないといけませんでした。今思えば、予め物件の目星をつけておいて、最小限の設備で環境を構築した方が良かったかもしれません。

何より一番苦労したのは仕事を軌道に乗せるまでの下準備でした。当初は、大分県の仕事を大分県内で回すことで、地域経済に貢献したいと考えていましたが、大分県で日々の案件を取ってくることが大きな課題となりました。そんな中、地元企業の皆様から他社をご紹介いただいたり、色々なイベントにお誘いいただいくこともあり、徐々に関係構築ができています。他県から来た我々をウェルカムな状態で迎え入れてくれる地元のIT企業が多く、まったく違和感なく事業を開始させていただくことができ、とてもありがたく感じています。

タイミング的にコロナ禍と被ったことが、プラスに働いた側面もあるそうです。

三宮さん : IT業界ならではの働き方かもしれませんが、リモートワークに対する垣根が取り払われ、東京の案件であれば仕事の場も東京でないといけないという風潮がほとんどなくなり、場所は関係ないというメリットに変わりました。

そのおかげもあり、元々東京でお付き合いがあった会社との繋がりから案件をいただき、リモートワークでシステム開発を行っています。どこでも仕事ができるのがIT業界のいいところで、そういった意味で都会であろうと大分県であろうと大きな違いはないのかもしれません。

現在は東京の仕事の案件が多いのですが、いずれは大分県の仕事を大分県内で受託し、地元の経済を回す一助となりたいです。また、大分県はエンジニアが少ないと感じますので、育成なども担いたいです。

お子さんと一緒にお出かけ

都会と大分市の暮らしの違い

休日はお子さんと自然と触れ合える場所に行くことが多いと話す三宮さん。

三宮さん : 最近はるるパーク(旧称 : 大分農業文化公園)でデイキャンプを楽しんだり、大分県内の滝を見に行ったりしています。都会で暮らしていた頃は、自然はありますが電車で移動が必要なため、子連れであることを考えると商業施設に向かいがちでした。また、公園が少なく、もっと気にせずに子供が自然と触れ合える環境が欲しいと考えていたので、現在の環境は素晴らしいと思います。孫と触れ合えるのは嬉しいということで、両親も歓迎してくれています。

Uターン後の大分市を見て、景色の変化はあるものの育った町なので、あまりギャップはなかったと話す三宮さん。都会と大分市での暮らしの違いについて聞いてみると、こんな答えが返ってきました。

三宮さん : 一番は出勤時間やそれに伴うストレスが大幅に減ったことです。都会では日々1時間ほどかけて満員電車に乗っての出勤など電車での移動が普通で、常に人混みの中にいて疲れていましたが、現在は自転車での出勤に変わり、移動にかかる負担はかなり軽減されたと思います。都会はビルが大きく設備も良いですが、空が見えず圧迫感がありました。それに比べると大分市は開放的です。

また、都会はTVやメディアで見かけたものがほぼ揃うので、行動すればすぐに購入できたり見に行けたりするのは衝撃的でインパクトがあったのですが、その反面情報量が多く忙しいと感じていました。良い意味で大分市は時間がゆっくり進む感覚があるので、都会に住んでいた頃より頭の整理などができる時間が多く取れていると思います。休日は自然に触れる機会が多いので、デジタルデトックスが定期的にできているのも非常に魅力的な環境だと思っています。

都会で暮らしている時は、近所付き合いがありませんでした。良い意味でサバサバしていますが、人と人との関係性が薄いように感じていました。大分市の暮らしの中では、近所の皆さんとの交流もありますし、親しみやすい方が多いと感じています。ただ、どこの地域でもそうかもしれませんが、古くからの地元の方々はとても深い関係性を築いているため、新たな移住者が自主的にその輪に入っていくことは難しい印象もあります。私自身はUターンということで、幼馴染をはじめ昔からの友達との付き合いも復活し、飲み会などを楽しめるようになりました。

妻は長野県出身で、彼女が東京の会社に勤めていた際に出会い結婚したのですが、元々大分市へのUターンに前向きで、移住後は保育園のママ友や、ホルトホールで開催されていたイベントなどで知り合った方と友人関係を広げて、今の暮らしを楽しんでいます。他県から移住した方々も多く参加するイベントだったので、新たな人間関係を作るきっかけとなる催し物が開催されているのは、非常にありがたかったです。

他には、大分市にUターンした後もネット通販は利用しているものの、お出かけすることが増えました。食べ物が安くて美味しいのでついつい足を運んでしまいます。ただ、都会に比べると公共交通機関の便利が悪く、都会では1駅程度であれば気楽に歩いて行けますが、大分市では駅と駅の間隔にかなりの距離があり難しいでしょうし、商業施設の近くに駅がないことなどもあり、移動手段は専ら車ですので、都会と違って車の購入は必要になるかと思います。

三宮さんの愛機。現在はもっぱら通勤で活躍していますが、いつかは自転車で旅に出たいとのこと。

移住希望者へアドバイス

大分市で充実した暮らしを送る三宮さんに、これからの展望や目標についてお聞きしました。

三宮さん : 会社的には、ベースとしては東京の仕事に取り組みつつも、大分の経済を回していきたいので、地産地消で仕事を生んで消化するその一翼となりたいと考えています。また、コロナ禍が落ち着いたら、以前行っていた「おやこもの作りたいけん」という小学生向けのプログラム学習イベントを再開したいと考えています。 

プライベートでは、長期休暇が取れた際には、一人で自転車で九州一周にチャレンジしたいと思います。また、子供をしっかり育てたいので、一緒に九州各地を回るなど色々な場所に連れて行って、自然と触れ合いながら伸び伸び過ごしたいと思います。

そんな彼から、移住希望者の皆さんへアドバイスをいただきました。

三宮さん : 私の場合は実家があった場所をベースにUターンを考えていましたが、それにあたって大分市には様々なイベントや制度があると知ることができました。皆さんも移住を検討する際には、自分だけで解決しようとせず、移住先の地方公共団体などに、自分を助けてくれる制度やイベントがどれだけあるのかを聞いてみるのが良いかも知れません。

公園にて

最後に

都会から地元の大分市へUターンを果たし、満員電車や人混みから解放され、自然豊かなでストレスの少ない暮らしを手に入れた三宮さん。自らが生まれ育った場所で家族と共に歩む日々は、心身ともに満ち足りたかけがえのない時間だと感じさせてくれました。移住に思い悩んでいる皆さんも、彼のようにアクションを起こすことで、日常に少しずつでも変化が訪れるのではと思います。

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WRITER 記事を書いた人

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株式会社モアモスト 取締役・一般社団法人まち元気おおいた 理事・Pdw 代表として、サイト・DTP・DTMなどディレクション〜制作をはじめ、ライターや撮影などの業務に従事。大分市府内5番街商店街振興組合の理事として、まちづくりにも携わる。

SC-RECS.com・クラブイベントインフォ・SCLS・DubRize・PLay・合同写真展などを主宰し、各種イベントのオーガナイズからDJやマシンライブなどまで展開中。テルミン使い。

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